解消法 骨盤後傾を治す為の悩みを解消する対処方法や対策・原因・特徴について
骨盤後傾とは
骨盤後継とは、正常な姿勢から骨盤が後方へ傾くことを意味します。立位で骨盤後傾姿勢になると、両膝はやや曲がった状態になり、両膝は外側へ向くようになり、重心は踵重心になります。後方へ転倒しそうな姿勢となりますが、転倒を予防する為、上半身は円背姿勢をとり、いわゆる猫背姿勢になってしまいます。
一般的に、高齢者に見かける姿勢と言った状況です。また座位では、おへそを引き込むような形で骨盤が後ろへ傾きます。椅子に座ると、どうしてもこのように後傾位置へ体勢を変化さると腹筋群が休まり、楽な姿勢となります。それゆえ簡単に骨盤後傾は起きやすい現象です。パソコン仕事や読書姿勢で簡単になります。
またソファーなど柔らかい、椅子などに座るとこの現象が起きやすくなります。座位での骨盤後傾を防ぐためにはまず柔らかい椅子やソファーに座らないと言うことです。また股関節の筋力強化が欠かせません。具体的には鼠径部に位置する腸腰筋(骨盤、腰椎から大腿骨へとつなぐ筋肉)をトレーニングすることです。
立位であっても座位であっても姿勢を正し、片足ずつ持ち上げる動作をすることで強化できます。注意点としては動作中に脊柱のアライメントを崩すことのない様に配慮します。また動作時、後方への転倒することのない様に、周囲の状況を確認したうえでエクササイズを行って下さい。最初は手すりにつかまりながら行うと良いです。あるいは座位の状態から始めても良いです。
骨盤後傾の特徴(症状)や原因
骨盤が後傾してしまう原因としては、骨盤に直接付着する筋肉群の筋力弱化や柔軟性欠如により、正常なアライメントが保てなくなった時に引き起こされてしまいます。骨盤後傾を放置してしまうと、腰痛や坐骨神経痛などの諸症状も引き起こす恐れがあります。何より骨盤が後傾することにより脊柱のアライメントが崩れ、上背部は丸みを帯びた猫背姿勢を作ってしまいます。
猫背だから骨盤が後傾するのか、骨盤が後傾だから猫背になるのか、見た目だけでは判断が難しい所ですが、関連筋肉の柔軟性チェックや筋力チェック、動作チェックをすることで原因を追究することができます。このあたりの詳しい助言をもらうためには理学療法士、作業療法士、スポーツトレーナーなどの専門家にチェックしてもらうことが適切です。
一般的に骨盤が後傾してしまう要因としては、お尻(大臀筋)やもも裏(ハムストリング)の筋肉の柔軟性が欠如することが挙げられます。そして鼠径部の筋肉(腸腰筋)や背筋(脊柱起立筋)の筋力弱化が助長させます。これらの筋肉は骨盤に直接付着している筋肉であり、受ける影響は大きいです。
さらにももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋、腸脛靭帯)の柔軟性欠如や、股関節の筋肉(深層外旋六筋)の硬さも影響を与えます。股関節の筋肉は骨盤と連動するので、ストレッチと筋トレは欠かせません。靴底をチェックし、踵の外側がすり減っている場合は、いわゆるがに股の傾向であり、ももの外側の筋肉や股関節の筋肉が硬くなっている現象と考えられます。
骨盤後傾の対策
仰向けの状態から片足を天井へ向けてゆっくりと持ち上げていき、膝を伸ばしたままで、股関節が90度の角度ができればもも裏の柔軟性は問題ないと考えられます。もし45度くらいまでしか持ち上げられなかったり、むりくり90度の状態まで持ち上げると膝が曲がると言った症状であれば、もも裏は硬いと言えます。
ストレッチ方法は長坐の姿勢で片足だけ伸ばし、片足はまげて足裏を内ももへあてます。ゆっくりと息を吐きながら前屈して片足ずつストレッチを行っていきます。その時に、伸ばしている脚の膝やつま先が外側へ向かないように配慮しながらストレッチをしていきます。立位の姿勢であれば、椅子や階段を活用し、片足を段差に置いて前屈する姿勢をとります。
上半身の重みでももの裏をストレッチすることが簡単にできます。もも裏が硬いと言うことはお尻の筋肉も硬くなっていることが想定されます。床に座った姿勢で、いわゆる女性座りと言われるような姿勢(片足はあぐら、片足は内また位置)をとり、半分あぐらをかいている脚へ上半身を覆いかぶせるようにして寝そべります。
あるいは仰向けの姿勢で片足を抱えるようにして、膝を胸に近づけるようにしてお尻を伸ばしてもよいでしょう。股関節の深層の筋肉が硬くなっていることも考えられます。その際は仰向けになり両膝を曲げて準備します。テニスボールを片側のお尻に当てて、両膝をそろえたまま、テニスボールをつぶすように荷重をかけていきます。テニスボールをあてる位置を少し変えただけでも、痛みの出るところと痛みのない所がでてくるはずです。痛い所を丁寧にほぐしていきます。
骨盤後傾の解消方法
骨盤を正常な位置へと戻すためには、柔軟性をしっかり確保する筋肉と、筋トレを行い筋肉の強化を図る筋肉と、わけて考える必要があります。柔軟性を確保する筋肉は上述のようにもも裏の筋肉、お尻の筋肉、お尻の深層の筋肉です。さらに言えば、ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋、腸脛靭帯)もほぐしたいところです。
ここが硬くなっているかどうかは簡単なテストがあります。膝の外側の突出した骨(大腿骨)のすぐ上あたりを指で押し当てて、膝の曲げ伸ばしをしてみましょう。痛みが出れば、相当硬くなっている証拠です。可能であれば円柱状のストレッチアイテム、ストレッチポールやテニスボールを活用して、ももの外側を押し当ててみることでも、硬さの度合いが分かります。
逆に筋トレを行い筋力強化を図るべき筋肉は、鼠径部の筋肉である腸腰筋や背筋群が挙げられます。座位や立位の状態から片足を引き上げる動作を繰り返すことで腸腰筋が鍛えられます。背筋群に関しては、仰向けの姿勢で両膝を曲げておきます。この姿勢から腰をやや反った状況をつくり、そのままお尻を床から持ち上げる動作を繰り返します。
このヒップリフトと呼ばれるエクササイズで背筋を強化します。骨盤の傾きは肩甲骨の位置との因果関係があるので、骨盤や股関節の筋トレ、ストレッチを行うとともに肩甲骨周辺の筋トレ、ストレッチも必要になります。大胸筋のストレッチと肩甲骨を寄せるエクササイズが必要になってきます。
骨盤後傾のまとめ(未然に防ぐ方法など)
骨盤後傾姿勢を予防するためには、特に日々のもも裏のストレッチが重要です。また座位の姿勢では姿勢を正すと言う意識改革が必要です。正しい座位姿勢は、坐骨をしっかり椅子にあてる、坐骨をおこすということです。座った姿勢で両手をお尻の下に敷いてみてください。猫背になると手には負担を感じにくく、姿勢を正したときには、ゴツゴツした骨に押しつぶされるような感触が味わえるはずです。
このゴツゴツした、割と大きい骨が坐骨です。坐骨をしっかり椅子に押し当てるように座ることがコツです。骨盤後傾は猫背との因果関係が強いのも事実です。他人に姿勢を見てもらうのも骨盤後傾を修正するきっかけになることでしょう。
骨盤後傾を放置しておくと、坐骨神経痛や腰痛を引き起こす引き金となりかねません。腰痛を患っているなら、骨盤の位置が後傾へと変異している可能性があります。股関節周辺の日々のストレッチは重要ですが、大きい筋肉が大きいため、自力だけでは刺激が不十分となることも考えられます。
時にはマッサージを受けたり、スポーツストレッチを受けてみたりすることで、ボディメンテナンスは必要かもしれません。近年書籍やストレッチアイテムが多数開発され、世に出回っていますので、それらを参考にして行ってみると良いでしょう。筋肉を硬くさせないためにも適度な運動は効果的です。ウォーキングや簡単な筋トレも同時に行うことが必要です。一度のストレッチでは十分ではなく、日々のストレッチ習慣が骨盤後傾を改善へと導きます。継続して行いましょう。
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